LDノート アーカイブ 2020年〜
2024年
発行年月 | No. | ケーステーマ | 業種 | 職種・役職 | 要旨 | キーワード | |
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2024 | 12 | 1426 | 言うことをきかない部下 | 生活用品メーカー | 総務課 課長 |
総務課のベテランは新卒で入社して以来、異動もなく一貫して総務に在籍。仕事は慎重だが、そのスピードは遅く関係部署からの評判が非常に悪い。上司の課長はよく注意するが、部下の怒気を含んだ返答に、思わず尻込みする。 | 変化への対応と自身のキャリアへの意識づけ |
1425 | ディベートになる会議 | 日用品販売 | 総務課 課長 |
会社の業績の拡大に人員、オフィス、流通システムなどが追い付かない。テナントの退去に伴い、総務課長がその有効利用を呼びかけ会議を開くが、部長に報告する必要があると言うと、参加者はなんの会議なのか疑問に思う。 | アジェンダの整理と当事者意識の醸成 | ||
2024 | 11 | 1424 | リファレンスチェックとのズレ | 求人広告会社 | 営業部 部長 |
同業大手にいた人物を管理者補候として採用。成績はトップクラスでマネージャーへの昇進が決まっていたという。職務経歴書やSNSにも記載があったが、オーダーが1本もとれない。本人は「前職とは勝手が違って…」と言うだけ。 | 具体的な経験値の確認とポテンシャルのチェック |
1423 | スマホで仕事をする部下たち | 資材商社 | 営業課 課長 |
部下が得意先の部長からゴルフに誘われ、平日にゴルフに出かけるが、ゴルフ後の食事の誘いは既読スルー。部長から苦情があり、課長がお詫び行脚。それでも部下は「既読がつくので読んだとわかるはず」と言い返す。 | 組織の価値観に紐づいた実践と部下との関係構築 | ||
2024 | 10 | 1422 | 職場の改革病 | 機械設備会社 | 生産管理部 部長 |
業務効率化・生産性向上プロジェクトが今年度から走り始める。生産管理部の部長がコアメンバーに任命されるが、過去、何度も失敗を経験。当初の目的とは真逆の結果になる。無理矢理“課題化” することに疑問を感じる。 | 過去の失敗と正面から向き合い、メンバーと対話 |
1421 | ジョブ型新人へのOJT | システム開発会社 | 技術部 課長 |
ある新入社員は、その専門性からさっそくプロジェクトの一員に。だが、OJTを拒み、メンバーとのコミュニケーションに苦労し、質問をすることができず、新しい技術やツールに素早く適応できない。それを見て上司が声をかける。 | プロセスへのフォーカスとキャリア形成の支援者 | ||
2024 | 9 | 1420 | 休みたがらないうつ社員 | システム開発会社 | サポート部門 課長 |
当日欠勤をするようになっていた部下。課長は、顧客からも担当替えを要請され、人事部は休暇取得をアドバイスされるが、部下は大丈夫と応じる。産業医の勧めで精神科を受診し「薬を飲みながら仕事は続けてもいい」と課長に報告。 | 気づき・治療の優先と関係屋の円滑な連携 |
1419 | 後手に回ったLGBT対応 | 情報機器メーカー | 品質管理部 課長 |
性同一性障害者の部下は、職場でトイレに行くときは2階以上離れた階の女性用トイレを使う。異動の話が出てきて、部長から、異動先にはワンフロアにトイレが一か所しかないから、カミングアウトが必要と告げられ部下は休んでしまう。 | バイアスへの気づきと相手への共感的理解 | ||
2024 | 8 | 1418 | “いいね”を欲しがる部下 | 食品スーパー | 企画部 課長 |
新商品のプロジェクトリーダーを担う若手ホープ。SNSで発信すると、フォロワーから次々“いいね”のボタンが押されて、やる気が増す。だが、ベテランから何度もダメ出しを受け、コストの壁に直面して計画に練り直しを迫られる。 | 理念に紐づいた会話と一貫性のある態度 |
1417 | 過干渉な上司 | ビールメーカー | 営業部 課長 |
課長は部下全員に日報を義務化。営業同行でも課長が一方的に話をし、部下はひたすら聞き役に回る。課長は毎日きちんと現場の情報を伝えることで組織は回っていると言うが、副課長は、どうも相談の意味を理解していないと思う。 | 権限移譲の促進と部下にとっての安全基地 | ||
2024 | 7 | 1416 | コロナ禍入社組のハンデ | システム開発会社 | 開発部 課長 |
課長は新人への厳しい評価に「入社してすぐコロナ禍に入り、目の前に先輩がいなかった」とフォローし、新人も「申し訳ない」と語る。だが、リーダーから「しっかり育成してから自分の下につけてほしい」と言われてしまう。 | 適宜・適切なフィードバックとエンゲージメント向上 |
1415 | 働かないおじさん | エネルギー販売 | 営業課 課長 |
DX化に反発するベテラン営業マン。それに取り組む様子は見られない。ベテランの担当顧客からクレームが入るが、課長はそれを飲み込み、出張を許可。若手からベテランに新規案件を横取りされたと告知され、課長は甘さを恥じる。 | 包括的な人材育成計画と密なコミュニケーション | ||
2024 | 6 | 1414 | 社内調整と仕事の成果 | 生活実用品メーカー | プロジェクト リーダー |
自社HPの改編プロジェクトのリーダーはメンバーの声を押し切り、決定権者である広報部長に事前了承を得ることなく、計画を進める。最終段階で、部長に新HPの最終デザインを見せたところ、全否定され思わぬチャブ台返しに。 | しっかりしたコミュニケーションとまとめ上げる力 |
1413 | 抜擢された若手の孤立 | 引越会社 | 支店 支店長 |
支店長に抜擢された若手。荷役現場を離れ事務所内の業務がほとんどに。本部長が心配して声をかける。その後、お客様とトラブルを起こした若手と1no1を持つ。本人は一応反省するが、直後に再度、お客様とトラブルを引き起こす。 | 指導・支援のバランスとトライアンドエラーの対応 | ||
2024 | 5 | 1412 | 漏えいした営業情報 | 電子部品メーカー | 営業3課 課長 |
課長の承認を得ずに、イメージセンサーのパンフレットを社内の機密サーバーからダウンロードした係長。課長から確認を求められ、コピーして長年の顧客の担当者に渡したと告白。営業につなげ驚かせるつもりだったと知って驚く。 | 的確な初動対応と共通認識の醸成 |
1411 | ビジネスマナーへの戸惑い | 製薬メーカー | 営業3課 課長 |
会議室に入った課長は、若手部下が議長席に座っている光景を見て驚く。上座・下座の意義を改めて教えるが、若手から反発される。別課の係長はコロナ禍を契機に、複雑なマナーはなおさら若い人たちには響かなくなっていると言う。 | 事実をとらえた言葉がけとマナーの本質の理解 | ||
2024 | 4 | 1410 | エンゲージメントの低い職場 | 精密機器メーカー | 設計企画課 課長 |
エンゲージメントのスコアが高くない職場。課長はできる限りのことはやってきたが改善しない。メンバーから広くアイデアを求め実行してみると、参加者はいつも同じ。スコアをいかに上げていくのか、課長は深い悩みに陥る。 | メンバーを巻き込んだ「自分事化」と共感の醸成 |
1409 | ゆるすぎる職場 | 自動車メーカー | マーケティング本部 課長 |
入社3年目の若手に無理をさせないように、副課長に釘を刺す課長。しかし本人は現状では物足りず、成長につながる仕事がほしいと訴える。周囲は今は基礎を固める時期と諭すが、大学の同級生の成長に危機感を抱く。 | 成長を妨げる過度な配慮と成長を見守る姿勢 | ||
2024 | 3 | 1408 | 休職明けの降格 | 医薬品販売 | 店舗 店長 |
売上が振るわない店長の降格が決まる。だが、伝える直前に「うつ病」のため、本人は休職となる。精神的に追い詰めることを避けるため、復職後の通達となるが、半年後に、反省の弁を述べ、決意表明する本人に戸惑う。 | 弱み・強みの把握とフィードバックのタイミング |
1407 | 発達障害の疑い | 電機メーカー | 法務部 課長 |
学業が優良であった法務部の若手。だが、契約書の条項の意味が通じない。ケアレスミスも続くため、事情を聞くと「どの行を読んでいたかわからなくなり、突然行が飛んでしまう」と吐露。課長は発達障害を疑ってしまう。 | ジョブマッチングによる育成と能力アセスメント | ||
2024 | 2 | 1406 | 再雇用者と評価 | 化学品メーカー | 生産管理部 課長 |
来年度から、再雇用者にも評価制度を導入する化学メーカー。多数の特許を持つ部下は大歓迎するが、ある部下は現実には「のんびりやりたい人も多い」と言い、そして、「おれの貢献はいったいなんだったのか?」と訴える。 | 多様なキャリア支援とジョブ・クラフティング |
1405 | つながらない権利 | 派遣会社 | 営業一課 課長 |
売上挽回のために、土日でも部下に平気でメールを出す課長。それに辟易している、ある部下は家族で海外旅行を計画。しかし、課長は「スマホを持って行ってほしい」と言う。家族の疑念を受け、翌朝、部下はきっぱりと拒否。 | 複数担当者制度の導入と顧客との関係作り | ||
2024 | 1 | 1404 | 続出する時短勤務者 | 生活用品メーカー | マーケティング課 課長 |
時短勤務で就労するベテランの女性。シェアするにも限界があり、ある程度の業務量を引き受けている。そこへ課長が緊急の仕事を打診してくる。女性は自分の努力を無視されたようで、強く反論すると、課長は黙ってしまう。 | プロセスの把握と抜本的な業務改善 |
1403 | 目標の優先順位 | 印刷メーカー | 営業二課 課長 |
売上拡大について、課長と主任はよい制作物を作る能力を高めることが重要との考えで一致。だが後日、売上が振るわないとわかると、やり遂げたいという主任を尻目に、課長は品質向上は売上拡大に結びつかないと厳しく言う。 | 目標間の相互関係と達成に向けた労働時間配分 | ||
2023年
発行年月 | No. | ケーステーマ | 業種 | 職種・役職 | 要旨 | キーワード | |
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2023 | 12 | 1402 | ボトムアップとトップダウン | 観光旅行会社 | 営業企画開発室 室長 |
室長は就任早々、部下に弱気を吐く。営業経験のない人間が半分いて、即戦力にはほど遠いという。部下は新メンバーの力を合わせれば、難局を乗り切れるしれないと思うが、室長は社命により数字が上がる手当を優先する。 | 経営ミッションの把握とネガティブな言動の自重 |
1401 | 当事者意識とDX会議 | 物流会社 | DX推進プロジェクト 課長 |
DXプロジェクトにおいて、某メンバーは効率化のアイデアを次々に提起するが、各論に入ると、暇がないと言い出し他人のアイデアは否定する。その後、某メンバーは「辞めたい」と切り出し、リーダーは何が理由なのか、考え込む。 | メンバーとの課題の共有とトップマネジメントの関与 | ||
2023 | 11 | 1400 | 横行するパワハラ嫌疑 | 化学品専門商社 | 課長 | 係長が若手に地方営業所でチャレンジすることもありと伝えると、若手は課長にパワハラと直訴。その後、係長が若手にその同僚と比較して注意すると反発される。課長が注意するが、係長はこれでは人材が育たないと主張。 | 承認欲求の充足と不用意な発言の自制 |
1399 | 前職のルールを持ち出す社員 | ドラッグストアチェーン | 店長 | 店舗に配属された中途採用者が髪を茶色に染めて出勤。店長が注意すると、店の雰囲気も明るくなると反論される。その後も客からの苦情があって注意すると、前の職場でも通常やっていたことと反論され、店長は苦慮する。 | 転職者との信頼関係作りと別視点の付与 | ||
2023 | 10 | 1398 | DXと現場の改善提案 | 販売会社 | 営業推進課 課長 |
営業DX化の構想をメンバーに説明する営業推進課の課長。そこで、ベテラン主任の強い反対を受ける。数日後、情報システム課の主任から、ベテラン主任の営業ウハウ共有の秘密裡の動きを聞き、強い反対の理由がわかる。 | システム構築計画の見直しとDXシステムの確認 |
1397 | Z世代の動機づけ | 銀行 | 営業二課 課長 |
各種の雑用を新人がこなす仕来りのある職場。新人が不満を漏らすと、課長は雑務を嫌がっていると受け取り、怒り出す。これまで直接指導を遠慮してきたが、そんな対応しかできないのなら自分が直接指導すると言い出す。 | アンコンシャスバイアスの見直しと個人の観察 | ||
2023 | 9 | 1396 | テレワークうつ | 住宅設備・販売施工会社 | カスタマーセンター 課長 |
テレワークが可能なカスタマーサポートセンターへ異動した部下。施工担当との日程調整がうまくいかず、顧客から不満をぶつけられる。クレームへの恐怖心が強くなり、対話できないままうつ病に診断されたとの連絡をもらう。 | 定期的な見守りと丁寧な日頃のやり取り |
1395 | 心理的安全性に疎い課長 | 自動車部品メーカー | 部品課 課長 |
工場長から教え方が厳しすぎるとの注意を受けたライン長。だが、ルール違反を穏やかに注意はできないと思う。入社2年目の若手からテーブルの設置を具申されても、5Sや精密機械の存在、筋違いを理由に取り合わない。 | 個人の心理的柔軟性と支援型マネジメント | ||
2023 | 8 | 1394 | 憂うつな人事評価 | 精密機械メーカー | 営業推進部 次長 |
中途採用で高卒の係長の評価のことで憂うつになる次長。前年に、自信をもってSとしたが、他部の部長から「うちの某は大卒で経験も1年多いのにまだ主任」と指摘され、「少し身贔屓が過ぎる」と2次評価で疑問が呈された。 | 感情的な反論への対応と人事評価への信念 |
1393 | 報連相をしない役職定年者 | 清涼飲料水製造販売会社 | 商品開発課 課長 |
社運を賭けた商品の開発。サブの役職定年者が、リーダーの課長に進捗の報告をすることもなく、メンバーに勝手に指示を出す。その後、知財の問題が発生すると、役職定年者は「なぜ気がつかなかったか」と言い放つ。 | 人事制度への理解と役職定年者へのマインドセット | ||
2023 | 7 | 1392 | 技術系新人のこだわり | 精密機器メーカー | 第1研究グループ 課長 |
コミュニケーション下手な上司。新人たちの導入研修をやることになるが、余計なカリキュラムが多い、当初からジョブ型での採用を希望していたと不満をぶちまける新人たちに、上司は「会社に掛け合ってあげる」と言ってしまう。 | マッチングとやる気や向上心の汲み上げ |
1391 | SDGSを持ち出す若手社員 | 食品メーカー | 開発1課 課長 |
会社が社会的課題の解決に関連する社内アンケート調査を実施。課長はアンケートを回収し、ある部下は内容が幅広いとダメ出しをされる。また、ある部下は「何年この会社にいるんだ!」と詰問され、一触即発の状態に陥る。 | 長期的視野と心理的安全性の高い職場づくり | ||
2023 | 6 | 1390 | 情報セキュリティへの不満 | 健康食品メーカー | マーケティング部 課長 |
情報システム部から、セキュリティ上の理由で、会議ソフトの切り換えを迫られるマーケティング部。面食らう課長だが、部下からはそう簡単ではないと意見され、情報システム部からは“特別扱いはできない”と一蹴される。 | 部門内の打開策立案と再検討の協力要請 |
1389 | オンライン会議の参画意識 | 金融機関関連会社 | 法人企画2課 課長 |
いつの頃からかうまくいかなくなったオンライン会議。あるとき、グループディスカッションの場面で、課長が各チームを巡回すると、あるチームはベテランの独壇場と化し、他のメンバーがそれを聞くだけの状態に陥っている。 | 約束事の設定・同意と環境阻害への積極対応 | ||
2023 | 5 | 1388 | 内容のわからない緊急連絡 | 飲料メーカー | 営業二課 課長 |
ある夜、顧客から早期の入荷時期を要請された課長。担当者のケータイはつながらず。折り返しの架電を伝言しても連絡はこない。翌日、課長は担当者を詰問するが、「いつでも対応できるわけではない」と反発されてしまう。 | 考え方や方向性の共有とルールの取り決め |
1387 | ルールを軽視する新人 | 生活関連製品メーカー | 総務課 課長 |
コロナ禍採用の二人の新人。会議の準備作業がある日、定時を過ぎて、一人から休む連絡が入る。係長がもう一人の新人に手伝いを打診するが断られる。そこに、他のメンバーの協力を申し出ると、早々にトイレに席を外す。 | フォローアップ研修と凛とした態度 | ||
2023 | 4 | 1386 | デジタル化の落とし穴 | 日用品販売会社 | 営業一課 課長 |
営業関係データのデジタル化を進める中、仕事の情報を開示しないベテランに頭を抱えるリーダー。課長はだれでもできる仕事になれば彼らは居場所を失ってしまうからだと言うが、リーダーはそれは個人的な事情と反発する。 | 要は標準化とチームワーク |
1385 | 上手な叱り方 | 小売業 | 店舗 店長 |
仕入部門に配属された新人に、農家からクレームが相次ぐ。ご機嫌をとっていたら品質も納期もダメになると言う新人に、店長はそういう姿勢に問題があると畳みかける。その後、農家から野菜が納入されないとの訴えが入る。 | 叱り上手になる5W1Hの原則 | ||
2023 | 3 | 1384 | 在宅勤務とメンタル不調 | 情報通信事業会社 | プロジェクト マネージャー |
テレワーク下のプロジェクト。リーダーは状況を知るためにカメラオンを要請するが、女性たちが反対。部長からはハラスメントの恐れを指摘される。その後、遅延がひどいことが判明し、リーダーは進捗会議を欠席し始める。 | 労務状況の把握と適切なラインケア |
1383 | スキルが劣る役職定年者 | システム開発会社 | システム課 課長 |
1年後に役職定年を迎える課長。研修で人事課から今後は一線で頑張ってほしいと言われる。同期の課長も、暇を見つけて、リスキリングしていることを知って驚く。だが、マネジメントに時間がとられ、時間がないことを嘆く。 | セカンドキャリアとスムーズなキャリアシフト | ||
2023 | 2 | 1382 | ほめ方を知らない上司 | アパレルメーカ | 営業課 課長 |
異動してきた若手が老舗デパートの担当となり、大きな商談を任されるが、課長はほったかし。商談が大過なく終わると、課長は上機嫌でほめちぎる。しかし、本人の自己評価は低く、課題を指摘したため、課長は口をつぐむ。 | 根拠のある肯定と改善点を示したフィードバック |
1381 | 男性の育休取得 | 印刷会社 | 営業課 課長 |
妻の妊娠が判明するも、なかなか育休の取得申出ができない男性部下。妻から急かされ、それでも単刀直入に切り出すが、繁忙期に厳しい数字を抱えている課長は「なぜもっと早く言ってくれなかったんだ!」とキレてしまう。 | 心理的安全性の確保と家事・育児への理解 | ||
2023 | 1 | 1380 | 部下の経験を活かせない上司 | 損害保険会社 | 支店 課長 |
営業支援シテムのプロジェクトへの応援を求められた課長。ベテラン部下を派遣することに決めるが、若手のシステムエンジニアばかりで、話にすらついていけない。本人から外してほしいと訴えられるが、課長は励ますだけ。 | 必要能力や適性の確認と適切なマッチング |
1379 | リスキリングとキャリア形成 | リース会社 | 企画課 課長 |
リスキリングの社内制度の活用を奨励する課長。覇気が感じられない年上部下にも、折に触れてその受講を働きかけるが、本人は「新しいことに取り組むのは苦手」と応じる。課長はその対応に、怒りと徒労感でいっぱいになる。 | 目的の明確化と部下の特性に合わせた個別対応 | ||
2022年
発行年月 | No. | ケーステーマ | 業種 | 職種・役職 | 要旨 | キーワード | |
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2022 | 12 | 1378 | 孤立するDX推進リーダー | ソフト開発会社 | 開発課 課長 |
商品の自動発注システムの導入を進めるスーパー。プロジェクトリーダーが客からの聴き取りよりAIによる需要予測のほうが正確と伝えると、現場のベテランたちが猛反発する。担当役員からは進め方に対する疑念も呈される。 | ベテランへの新役割と一緒にやるという気持ち |
1377 | 当事者意識のない会議出席者 | 運送会社 | 開発課 課長 |
定例会議で重点開発エリアとして“東海”を切り出す課長。参加者たちは追従するが、課長はもっと考えてほしいと言う。そこでメンバーが慎重論を主張すると、課長はすでに決まったことと応じる。全員に諦めの表情が浮かぶ。 | 意見を引き出す働きかけとブレない会議運営 | ||
2022 | 11 | 1376 | 容認できない副業 | ソフト開発会社 | 開発課 課長 |
利益の薄いプロジェクトが突然中止され、中心メンバーが強く反発。そこへ、そのプロジェクトが他社に採用されるらしいという情報が舞い込む。技術流失の懸念を持った課長は、元メンバーに副業じゃないかとの探りを入れる。 | 部下行動のサインとリスクへの毅然たる対応 |
1375 | 暗黙のルールに戸惑う新人 | 事務用品商社 | 営業課 課長 |
新人が配属早々に職場の社風や暗黙のルールとぶつかり始める。ルールを守らない新人を、課長は教育訓練の一環と注意するが、新人は反発。課長は、その主張に一定の合理性を認めるが、周囲からの孤立を懸念する。 | 組織のビジョン・ミッションと根拠を明示した指導 | ||
2022 | 10 | 1374 | テレワークと進捗管理 | 食品メーカー | 営業企画課 課長 |
共有スケジュールを確認し、テレワーク中の部下にチャットで仕事を指示する課長。だが、部下の仕事の予定がズレ込む。翌朝、それを知った課長は狼狽し、なぜ共有スケジュールを変更しなかったのか、部下を詰問する。 | 声かけと管理ツールに対する思い込み排除 |
1373 | 頼んだことを忘れる新人 | 衛生商品メーカー | 営業課 課長 |
配属された新人は頼まれた仕事をすぐに忘れる。教育担当が確認を求めてもまだやっていない。忘れることを繰り返し、甘えるように助けも求める。課長に相談しても、それが教育と庇うばかり。教育担当はその対応に呆れる。 | 進捗状況の確認と指導計画に基づく再教育 | ||
2022 | 9 | 1372 | 脱在宅勤務のストレス | 食品メーカー | 業務部 課長 |
子育て中の部下が在宅勤務をフル活用する一方、不妊治療をおこなっている部下は出勤に不公平感を抱く。出勤日数が増える中、在宅勤務者はプレッシャーを感じ、周囲の冷たい視線が気になり、出社日は頭痛がするという。 | 偏りのないマネジメントとハイブリット勤務の構築 |
1371 | 定年後のキャリア形成 | 製薬会社 | 営業課 リーダー |
営業チームのサポートを任された再雇用者。その後、リーダーは課長に「こちらから聞かないと、積極的に教えてくれない」と相談を持ちかける。再雇用者は中途半端なポジションに葛藤を抱きバランスをとって働いていると語る。 | 多様なニーズの把握と必要な役割・権限の付与 | ||
2022 | 8 | 1370 | 正社員登用に戸惑う契約社員 | 保険会社 | 運用サービス部 課長 |
正社員登用とチーフ職への昇進を打診された契約社員は「不安のほうが大きい」と答えるが、課長はすでに定型事務の半分がなくなっていると本人に畳みかける。課長は、なぜこんないい話に乗ってこないのか不思議に思う。 | イメージ喚起のサポートと内的報酬へのフォーカス |
1369 | 責任回避のための報連相 | 家電メーカー | 研修チーム リーダー |
些細なことでも報連相を欠かさない部下。リーダーはいちいち報連相に来なくてもいいと伝える。その後、営業本部長への報告の遅れが生じ、リーダーから事情を話してほしいと懇願するが、それは担当者の仕事と指摘される。 | 思考・行動の修正と対話によるコミュニケーション | ||
2022 | 7 | 1368 | ジョブ型雇用への反発 | 飲料メーカー | マーケティング課 課長 |
販促チームの係長からジョブ型社員の応援要請を受けた課長。ジョブ型社員を理由に断り、駆け出しを応援に出す。教えることが多すぎて逆に負担のが大きかったとこぼす係長は、職場のサポート体制の行方に不安が募る。 | 部下のキャリアへの関わりと新たなチーム作り |
1367 | Z世代の目標設定 | ビル設備管理会社 | 事業課 課長 |
課長はある若手にリーダーへの昇進推薦を打診するが、本人は「もともと定年まで勤める気はなく、早期に転職することも考えていた」と打ち明ける。その言葉を受けて、どう目標を設定していけばよいのか途方に暮れてしまう。 | 他者の価値観の受容と関係性を構築する対話 | ||
2022 | 6 | 1366 | 地域貢献に後ろ向きの上司 | 保険会社 | 営業課 課長 |
本社から地方支社に赴任した損保の営業課長。部下が落ち葉掃除をしたり、地域商店会のイベントに参加することに苦手意識を感じる。あるとき、総出で雪かきを提案され、安易に判断を下していいものか考え込んでしまう。 | キャリアの見直しと地方独特の文化への理解 |
1365 | シニア社員ばかりの会議 | 菓子メーカー | マーケティング部 部長 |
シニアが多数を出席する会議。部長は若手にまず話させようとするが、いつもシニアが割り込む。元上司や先輩ばかりで遠慮が働く。若手はその仕切りにがっかりし、シニアたちに話を合わせて黙っているほうが得策だと思う。 | 多種多様な意見を出す工夫と各属性の視点 | ||
2022 | 5 | 1364 | 自覚できないモラハラ | 事務用品商社 | 営業部 課長 |
オンライン会議で、女性部下にチャット等でいろいろ送る係長。部下は課長に相談するが、受け流さないとやっていけないと言われる。その後、課長が係長に確認すると、コミュニケーションをとろうと考えているだけと言われる。 | 課題の先取り・対策と容認基準のアップデート |
1363 | テレワーク中の飲酒 | 飲料メーカー | 営業課 課長 |
テレワーク中の部下の営業報告に怪しい文面を見つけた課長。酔っていたかもしれないと説明するが、その後も顧客を非難する営業報告が当該顧客へ誤送信されたことが発覚。だが、それは顧客に非があると反論される。 | 部下からの意見の受容と就業時間軸による判断 | ||
2022 | 4 | 1362 | “脱ハンコ”の壁 | 機械メーカー | 営業推進課 課長 |
稟議書のシステム上の処理を決めた職場。だがトライアル早々、課長が承認の取り消しを求める。職場委員は、そんな機能はないので、役員に差し戻してもらうように伝えるが、課長は自分の立場はどうなると猛烈に反発する。 | 全社視点での理解とシステム化の導入 |
1361 | ”教えて”新人 | ITソリューション販売会社 | 販売課 課長 |
課長は、周囲のサポートを当然視する若手を違うチームに異動させ、自立を求める。だが、コロナ禍で働き方が大きく変化する中、業績が一向に上向かない若手は、以前のチームにいれば、こんなことにならなかったと言い募る。 | 問題点の正しい指摘と新人教育による意識改革 | ||
2022 | 3 | 1360 | 復職後のパフォーマンス低下 | 製薬メーカー | 商品企画課 課長 |
約1年間休職後、職場復帰した主任。慣らし勤務の後、課長は幹部プレゼンの仕事を任せるが、主任からは何も発信されない。チームミーティングを開いても、口を閉ざしたまま。その後、代役選任の申出を受け、課長は戸惑う。 | 丁寧な現状把握としっかりしたフォロー |
1359 | キャリアビジョンのない上司 | システム開発会社 | システム設計 課長 |
若い部下がいう“10年後の姿”にピンとこない課長。部長が将来の後方支援のために新しいプログラムの勉強をしていることに驚く。人事課長からはキャリア面談のために、明確なキャリアビジョンの必要性を指摘され考え込む。 | 自分の立ち位置の把握と仕事環境の変化 | ||
2022 | 2 | 1358 | 評価とモラルハザード | 電機メーカー | 営業 課長 |
三度も昇進が見送られた営業のエース。成績はいいのに、素行面で評価を下げられた若手。モチベーションの低下が危惧される中、課長は組織で仕事をしているという自覚をもってほしいと伝えるが、当事者たちは反発する。 | 行動特性への理解とチームとしての業績向上 |
1357 | 報告が遅いテレワーク社員 | 日用品卸売り | 物流管理部 課長 |
テレワーク中の若手の報告の遅れに悩む係長。リストを作って報告するよう対面で指示を出すが、声をかけなければリスト自体も上がってこない。対面指導で解決すると踏んでいた課長は、係長にどうアドバイスすべきか悩む。 | 報告のための環境整備とプロセスの確認 | ||
2022 | 1 | 1356 | 専門性が活かせない仕事 | 建築会社 | 技術支援課 課長 |
文化財的な建築物の保全に興味のある若手。自然災害を契機に、会社は一般建築を手がけるようになり、将来に不安を抱く。上司になにをいつまで頑張ればよいのかと聞くが、上司はそれは自分の悩みでもあり、黙り込む。 | 将来につながる経験やスキルの再点検 |
1355 | 再雇用者の目標設定 | 食品販売会社 | 支店 課長 |
目標シートの作成によって再雇用者の役割が明確になるが、支店長は知識不足を嘆く本人のウワサを聞く。確認すると、“頭”で新しい仕事をするのは辛く、現場の仕事が合っているという。支店長はどう活すべきか考え込む。 | 仕事の再出発と能力開発機会の付与 | ||
2021年
発行年月 | No. | ケーステーマ | 業種 | 職種・役職 | 要旨 | キーワード | |
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2021 | 12 | 1354 | 課長を頭越しにする部下 | 自動車部品メーカー | 技術部 課長 |
海外から帰国したばかりのリーダー。上司はその強引な仕切りに唖然する。ある日、頼みもしない部次長会議のドラフトを上げてくるが、原案のまま会議を通過する。室長の出る幕がなくなり、“でしゃばり過ぎ”との思いを強くする。 | 役割・期待の明示と信頼関係の醸成 |
1353 | 根回しがないオンライン会議 | システム会社 | システム開発部 課長 |
オンライン会議で、営業責任者が数日前にきた急な「仕様変更依頼」を持ち出す。開発担当者が拒絶する中、開発責任者は最初から担当者を巻き込むべきだったと指摘するが、どうすべきか、両者とも妙案が浮かばない。 | 対話量を増やす工夫と行き違い防止の確認 | ||
2021 | 11 | 1352 | 行き過ぎた副業 | 生活用品メーカー | マーケティング課 課長 |
会社から副業の許可を得た先輩がそれを後輩にも手伝わせる。後輩の訴えを受けた上司が詰問するが、本業は疎かにしていない、影響ばかり気にするから目ぼしいヒット商品が生まれないと反論され、上司は答えに窮す。 | 仕事管理の徹底と個別ミーティングの実施 |
1351 | リモート会議のマナー | 損害保険会社 | 営業 課長 |
リモート会議のマナーやルールを決めたい課長。あるメンバーが肌を露出させた女性の服装を問題視する。そこから、以前に女性の部屋に一瞬映し出された洗濯物のことに触れた課長の発言がクローズアップされてしまう。 | リモート環境の定義と節度ある態度・言動 | ||
2021 | 10 | 1350 | 脱対面営業への対応 | 健康食品メーカー | 開発部 課長 |
オンラインによる非対面営業を余儀なくされる営業メンバー。ベテランたちがその難しさを訴える中、部長は課長に、若手に既存客、ベテランに新規という割り当てを指示するが、課長はベテランたちの反発を考慮し考え込む。 | 新しい営業スタイルのスタンダードと組織活性化 |
1349 | リモートワークとOJT | 事務機器販売会社 | 営業 課長 |
在宅勤務を実施中、あるメンバーが新人に対する苦情を上げる。OJTリーダーはまともな教育ができないと言う。工夫するように課長が畳みかけると、リモート環境では無理と返す。新人本人も退職したほうがいいのかと悩む。 | 「時間」と「空間」の共有を意識した指導方法 | ||
2021 | 9 | 1348 | 休職を繰り返す社員 | 情報システム会社 | 開発部 課長 |
課長がメンタル休職者の職場復帰に対応する。まず軽い仕事を任せるが、「もっと仕事を回してほしい」との本人の申出に応じる。しかし、3カ月が経過し た頃、本人の顧客から打ち合わせの時間に来ないという電話を受ける。 | 状況の適切な把握とベビーステップの実行 |
1347 | 働き方改革と疲弊する管理者 | 化学メーカー | 営業 課長 |
残業が規制されている部下に代わって遅くまで居残る課長。部長は係長に手伝うように打診するが、課長は実現可能性を疑う。課長は業務効率化を優先すべきと主張するが、部長はまず管理職が行動すべきと畳み掛ける。 | 管理者自身の仮説の立案と業務改革の取り組み | ||
2021 | 8 | 1346 | テレワーク勤務者の評価 | 広告企画会社 | 営業部 課長 |
テレワークを導入する職場。出勤組は「アシストが多い」と訴え、“普通”の評価では納得できないと主張するが、在宅組はそれは仕事と反論する。最終的に、在宅組は標準の評価になるが、出勤組は納得できないと反発する。 | 正確な現状把握と事実に基づく公平な評価 |
1345 | 報告のない相談 | 園芸用品製造販売会社 | 営業 課長 |
部下から突然「納期遅れ」の報告を受けた課長。自力で画策していて時間がすぎたという。課長は叱責するが、指導の矛盾を部下から突かれ、小さいことでもすぐに報告すべし、と言い放つ。部下は「また昔へ後戻りだ」と思う。 | 信頼関係の樹立と受け入れやすい支援スタイル | ||
2021 | 7 | 1344 | 男性が進出した女性の職場 | 化粧品メーカー | 美容本部 部長・スーパーバイザー |
デパートの化粧品対面販売ブースの女性スーパーバイザーが研修センターへの異動を命じられる。男性新人を育て、業務は男性に引き継げという。現場のリーダーに猛反発され、そう簡単に進むとも思えず、考え込んでしまう。 | 現場の意識改革とメンバーの不満の受け止め |
1343 | 中高年のキャリア形成 | 食品製造販売メーカー | 営業企画 課長 |
営業一筋の役職定年者が、新規のソリューション営業への協力を上司に申し出る。レディネスを理由に難色を示すが、本人は食い下がる。だが、若いメンバーからもネガティブなコメントが止まらず、上司は考え込んでしまう。 | 意欲・能力の見極めと成長機会の付与 | ||
2021 | 6 | 1342 | 他部門の部下への根回し | システム会社 | 技術部 リーダー |
システム更新を任されたリーダーが他部門の若手に協力を打診するが、若手が所属する部門のリーダーから厳重クレームが入る。「明らかなルール違反」などととまくし立てられ、建前ばかり主張する相手に反発心を感じる。 | 仕事のボーダーの明確化と的確な状況把握 |
1341 | 個別面談ルールの功罪 | 精密機械メーカー | 営業 課長 |
個別面談でいつも一方的に話してしまう課長。頻度や時間も変則的になり、係長や若手の悩みを知らなかったことを知って個別面談に限界を感じる。そして、自分を非難するアンケートの結果を見て、目の前が真っ暗になる。 | 意義の確認と部下が話せるような工夫 | ||
2021 | 5 | 1340 | 処遇差に配慮しない管理者 | スーパーマーケット | 売り場コーナー チーフ |
係長の不在時にはベテランパートが実質的な責任者として振る舞う売場。判例を契機に、店長からパートに社員の仕事をさせないようにとの指示が出る。だが矜持を否定されたパートの涙の訴えに、売場責任者は撤回する。 | 職務の境界の明確化と“相互乗り入れ”の明示 |
1339 | 表面化しないモラハラ | 菓子メーカー | 支社 支社長 |
事務担当のベテラン女性社員の陰口に頭を悩ます支社長。ある部下の訴えを受け、本人に水を向けると、逆に猛反発される。その後、本人から伝え聞いた別の部下から詰問される。支社長はその情報操作に凄さに舌を巻く。 | 悪質化の防止と関係者への公平なヒアリング | ||
2021 | 4 | 1338 | 外国人社員による業務改善 | 化粧品会社 | 営業推進室 室長 |
外国人が多い新設の営業推進室。設立早々に各地の営業所からクレームが続出する。室長が確認すると、過剰サービスを断っただけと反論される。企業理念の衰退を危惧する中、社内には外国人を賛美する声も出てくる。 | 相互理解の促進とモットー・理念の具体化 |
1337 | 疲弊するOJT指導者 | ドラッグストア | 仕入れ部門 部門長 |
若手の教育指導を命じられた新任係長。商品の入れ替えを指示するが、ある日、方針に反する大量発注が発覚。若手は自分で判断するように指導されたと主張し、係長はまったくのノーマーク。部門長は適任だったのか悩む。 | 認識の統一とPDCAを意識した教育指導 | ||
2021 | 3 | 1336 | メンタル不調の疑惑 | 通販会社 | コールセンター センター長 |
若手を教育担当に抜擢した上司。その後、その若手は相談を持ち込んで急に泣き出し、自分は「足手まとい」と訴える。遅刻も目立ち、たびたび休むようになるが、ある日飲みに行っているという話を聞き、考え込んでしまう。 | マッチングや負荷の確認と丁寧なサポート |
1335 | カスタマーハラスメント | ホテル | フロントサービス 課長 |
男性客から広い部屋への交換を強く要求されたフロント係。近辺のホテルへの仲介を迫られ、手配する。だが、キャンセル料を請求すると、男性客は激高する。SNSで理不尽さを広めてやる脅された上司は、請求を断念する。 | 心理的安全の保障と脅し文句への冷静な判断 | ||
2021 | 2 | 1334 | キャリア設計と評価面談 | 電機メーカー | 労務課 課長 |
新規開発のための若手によるプロジェクト。だが、現場の協力が得られないため、リーダーが部長たちに詰問するが、メンバーの方向性は合っているのかと逆に質される。確認すると、基本的な方向性が割れていることに驚く。 | CDPに沿った指導と目標管理制度の活用 |
1333 | テレワークと情報共有 | IT企業 | 事業企画課 課長 |
テレワークの長労働時間が問題になり、課長は残業の多い部下にこれから毎日、その日の業務計画と結果を共有したいと伝える。部下は作業も途切れ席も外せなくなるため、テレワークが窮屈で逆に非効率に感じてしまう。 | 業務詳細の記述とコミュニケーションの工夫 | ||
2021 | 1 | 1332 | 担当者が抜けた職場 | 生鮮食品会社 | 加工工場 工場長 |
機械修理担当の突然の退職。後継者の採用がままならない中、工場長は見ないふりを決め込む従業員が多いことを知る。責任追及を制止されるところへ、課長代理から機械担当を引き受ける申出を受け、工場長は考え込む。 | 生産計画の適正化とコアコンピタンスの再構築 |
1331 | 現状に満足する中高年社員 | システム開発会社 | 開発課 課長 |
課長職をみずから降りて、地味な仕事をこなすベテラン部下。上司は若手の技術指導を期待するが、自慢話ばかりで敬遠される。研修会の講師を任せても「基本が大事」を繰り返すばかり。上司はどんな仕事を与えるか悩む。 | 本人の得手不得手の理解と組織課題の解決 |
2020年
発行年月 | No. | ケーステーマ | 業種 | 職種・役職 | 要旨 | キーワード | |
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2020 | 12 | 1330 | プロジェクトとライン | システム会社 | プロジェクト リーダー |
新規開発のための若手によるプロジェクト。だが、現場の協力が得られないた め、リーダーが部長たちに詰問するが、メンバーの方向性は合っているのかと逆に質される。確認すると、基本的な方向性が割れていることに驚く。 | ラインの現状把握と自前の言葉の説明 |
1329 | 上司を無視するベテラン社員 | 精密機械メーカー | 営業 課長 |
若くして抜擢された課長。前課長から十分な引き継ぎもなく、アドバイスを求めても突き放される。前課長の口出しでクレーム対応の流れも変わってしまう。課長は前課長に苦言を呈するが、その二面性のある対応に考え込む。 | 役割期待の明治とやりがいを感じる働き方 | ||
2020 | 11 | 1328 | 代行業者からの退職申出 | 電機メーカー | 総務課 課長 |
ある朝、課長に退職代行業者から電話が入り、出勤していない部下の退職を通告される。引き継ぎの懸念が浮き彫りになり、とくにプロジェクトは不明な点ばかり。課長は業者に電話で質すが、「代理人ではない」と言われる。 | 直接対話への努力と他の部下への波及防止 |
1327 | スマホ禁止への反発 | 総合化学メーカー | マーケティング課 課長 |
部下たちのスマホに頭を悩ます課長。ある日の会議で若手をどやしつけると、メモしていただけと反論されてしまう。課長は会議にスマホを持って参加しないことをルールとして宣言するが、“感覚が古い”という反発が広がる。 | 気遣いの声かけと有益なルール策定 | ||
2020 | 10 | 1326 | 対話を減らす効率化 | 医療機器メーカー | 事業推進部1課 課長 |
効率化のためにフリーアドレスとチャット機能を整備した職場。それに苦手意識のある課長は人を介して部下を呼びだす。部下から「報告はチャットで上げている」と畳み掛けられ、部下が見えないことに大きなストレスを感じる。 | IT化への意欲と生まれた時間の有効活用 |
1325 | OJTを拒否する新人 | ITソリューション | 技術部 マネージャー |
技術力を期待されてコンペに参加した新卒。周囲の訴えを受け、上司は協調性や連携を学ぶように示唆するが、本人は“馴れ合い”と反発する。指示したマナー関係の書籍を読んだか否かわからないままコンペ当日を迎える。 | 体系的な教育計画とPDCAを意識した指導 | ||
2020 | 9 | 1324 | 心の不調に気づかない部下 | 生活用品メーカー | 営業2課 課長 |
メイン担当を任された入社2年目の社員。トラブルを起こしても、逆に労いを受け、居たたまれない。体調不良が続く中、心療内科で「適応障害」の診断を受ける。自分はメンタル不調とは思わないが、翌日から出社できなくなる。 | 個性に合わせた育成体制とメンターのサポート |
1323 | 管理者とリカレント教育 | 設備機器メーカー | 営業課 課長 |
営業部長は5G対応機器の研修を課長に指示する。だが課長は“今さら”と係長に投げる。その後、係長は事故に遭い骨折。課長は重要顧客の問い合わせに適当に答えるが、商談が進む中で、できないことが明らかになる。 | 教育機会の活用と情報共有によるリスク管理 | ||
2020 | 8 | 1322 | 成果とプロセス | 医療器具メーカー | 営業第一部 課長 |
課長は係長候補に推薦する年次の主任のことが気になっている。年度の個人売上目標は達成しているが、それは一時的なもので、来期の継続は定かではない。 そこで、プラス評価は難しいと伝えるが、反発を受ける。 | プロセスへのコミットと部下の成長機会の確保 |
1321 | 中間報告をしない部下 | カーディーラー | 営業所 所長 |
所長が100人集客のキャンペーンを企画。チームを二手に分け、若手4人は個人客の開拓を開始する。だが、開催1週間前に状況を確認すると、合計で20人。所長は、なぜもっと早く報告しなかったのかと詰問する。 | 時期・方法等の明確化とこまめな声かけ | ||
2020 | 7 | 1320 | 適性を自分で決める若手社員 | 情報サービス | システム事業開発課 課長 |
会社がコンサルティング力のあるSE育成をめざす中、あるSEに営業への異動の話が舞い込む。上司は本人から対人関係が苦手と聞かされるが、営業責任者からコミュニケーション力はSEには必須と指摘され、言葉を失う。 | 希望職務の確認とコミュニケーション力の意味 |
1319 | 地域限定社員の不満 | 飲料メーカー | 営業企画課 課長 |
支店の地域事情に詳しいエリア総合職の女性。全国会議の同行を申し出るが、課長はルールを根拠に難色を示し、総合職を同行させる。地域事情をうまく説 明できなかった課長は、女性を連れていくべきだったと愚痴る。 | 相応の責任・裁量の付与と両立支援への配慮 | ||
2020 | 6 | 1318 | プロジェクトの権限 | ITメーカー | 総務課長 | 新人定着率が悪い原因を探るために聞き取り調査を始めた特命プロジェクト。だが、人選や調査内容をめぐって現場責任者たちが反発。これを力でねじ伏せ たため、「上から目線だ」という不評が現場に広がる。 | 信頼関係の構築と改善施策の優先順位づけ |
1317 | 正解を求める部下 | 旅行代理店 | 商品企画課長 | 上司から年功的な会議運営の是正を促された課長。だが、次の会議でもベテランが冒頭から仕切る流れが出来る。一応は若手に意見を求めるが、深く掘り下 げず、一見順調な会議の進行に課長は満足してしまう。 | 会議の狙いの共有と多面的な視点からの誘い | ||
2020 | 5 | 1316 | 不正を見逃す上司 | 機器メーカー | 組立課課長 | 新モデルの量産開始の確認会議で「間に合う」と説明する課長。準備が進んでいない班長は懸念を表明するが、間に合えばいいと応じる。量産前日に、班長の点検省略の申し出も認めるが、クレームが発生する。 | 行動基準の明確化とそれに沿った判断・指示 |
1315 | 異文化ルールへの戸惑い | 商社 | 課長 | 職場のタイ人たちと仲のいいベテラン係長。マレーシアで大豆の不作が発生するが、同国籍人の協力申し出も突き放す。係長の現地との強引な交渉にだれも口を挟めない中、現地ルールに違反したことが発覚する。 | フェイバリティズムの回避と変化への適応 | ||
2020 | 4 | 1314 | 進まないRPA化 | 電機メーカー | 人事課長 | RPA化のためにワークフローを把握したい担当者が、上司に部内会議の開催を求める。だが、上司は後ろ向きで、個人の努力で省力化すべきと考えているが、それでは効率化できないと若手に指摘され、考え込む。 | 正確な業務負荷の見積りと現場全員の改善活動 |
1313 | シニア社員の出向 | 家電メーカー | 営業課長 | 親会社から来たシニア社員。古巣の後輩たちにぞんざいな物言いをするため、上司が注意するが、本人は軽く受け流す。その後、客先からの苦情を本人に質すと、あくまで客先製品の品質のためだと反論される。 | 社員としての意識づけと強みを活かす対話 | ||
2020 | 3 | 1312 | 後手に回ったリファー | 製薬会社 | 市場調査室室長 | 新任室長への業務引き継ぎを再三引き延ばされる係長。超過勤務が続く中、あるミスが原因で最終評価も下げられる。その後、体調を崩して休みがちとなった係長は、うつ傾向という診療内科の診断を室長に告げる。 | 勤務調整の体制づくりと情緒的サポート |
1311 | 中高年者を軽んじる管理者 | システム開発会社 | 開発部マネージャー | 若手の育成を依頼され、新プロジェクトからも外される年配社員。一方で、若手らは仕事に忙殺され、年配社員への不満を漏らす。それを耳にした年配社員が上司に若手の負担を軽減を提案するが、一蹴されてしまう。 | 多様性を生かす力と中高年者の成長実感 | ||
2020 | 2 | 1310 | 人間関係が左右する評価 | 化学メーカー | 企画開発課課長 | 課長が同期部下2人のうち1人を昇進させる考課表を提出。部長は別の1人のほうが仕事の難易度も高く量も多いと指摘する。結局、同時昇進となるが、別の1人は転職を申し出て、課長のやり方に疑問を呈する。 | 成果主義への理解と目標管理を通じた実践 |
1309 | 報告を嫌がる上司 | 損害保険会社 | 支店長 | 報告を上げてもなんの行動もとらない支店長。部下たちはしだいに報告を敬遠する。ある部下が報告のルール化を求めらるが、支店長は自分の行動が義務化されかねないため、報告の励行をやめたいと考え込む。 | コミュニケーションの改善とチームによる問題解決 | ||
2020 | 1 | 1308 | コネを独占する役職定年者 | 建設機械部品メーカー | 資材課課課長 | 新任課長が役職定年で課長職を退いたベテランの人脈を継承しようとするが停滞する。ある日、若手のミスで納期遅延が発生しかねない事態となるが、上司が本人を叱責する中、ベテランの根回しでたちまち解決する。 | 明確な計画の共有と余裕をもった技能伝承 |
1307 | 時短勤務者の目標設定 | 婦人ファッション小物販売 | エリア統括 | 育児時短勤務で働く女性社員がプロジェクトに参加するが、初めて半期目標の未達を経験する。上司にプロジェクトメンバーから外れ、目標を下げてほしいと申し出るが、彼女の良さをつぶしてしまわないかと考え込む。 | リアリティの把握と多面的な情報収集 |